2018年2月14日水曜日

2018 年 2 月 復刊 16 号


この間の出来事
スプリンクラー設置、いわゆる 65 歳問題など理事長 松山毅 

みなさま、あけましておめでとうございます。また、もやい通信においては
お久しぶりです。理事長の松山でございます。もやい通信は、石川編集長はじめとした編集委員に 非常に盛り上げていただいて、会員自らが作り上げる素晴らしい会報になってまいりました。 そのおかげか、私すっかり怠けてしまい、編集長より命ぜられた原稿締切日過ぎて本文を書いてお る有様。どうかお許しくださいませ。昨年から本年にかけてNPOもやいの出来事を報告申し上げ ます。
~心よりご冥福をお祈りいたします~
まず、最初にあげなければならない出来事は、もやい開設当初から会員として、わいわいてい利 用者である大歩さんのお母様として、この法人とわいわいていを支えてくださいました足立由紀 子さんが11月に急逝されたことです。会報の場でこのことに触れるのは、残されたご家族様に とって悲しみを新たにするような辛いことかもしれませんが、大変恐縮ですが、会員の皆様と認 識を共有すべきであると考えますので触れさせて頂きたいと思います。 由紀子さんとは、わいわいてい運営開始の1年前、NPOもやい設立時からのお付き合いでした。
わいわいてい運営開始後は、大歩さんが、徐々にグループホームでの生活に慣れ、おうちでは殆ど 洋服も着られなかったのに、靴下が履けるようになった事を由紀子さんがとても喜んでおられたこ とを思い出します。また、一時期よく都営地下鉄中延駅でお会いしました。フランス語を勉強して いるとのこと、とても生き生きと人生を謳歌されているようにお見受けしておりました。それが突 然このようなことになり、残念至極です。 しかし、先日ご葬儀の際、ご主人の正利さんをはじめ、複数の方々からとても勇気付けられるお言 葉をいただきました。「いつも大歩さんのことを気にかけていて、自分の事は何もできなかったけ ど、大歩さんがわいわいていを利用されて以降は、フラメンコや色々なことを楽しんで、とても充 実していたようだ。」由紀子さんとともに頑張ってきたNPOもやいの歴史は、 障がいのある方々の人生にだけでなく、そのご家族の人生にも充分に関わりを 持っていた事をあらためて感じる事ができました。NPOもやい設立の主旨、 「だれもがともに、あたりまえに地域で生活する」ことの意義を、 会員である由紀子さんが体現してくださいました。 由紀子さん、これまでもやいの活動に尽力下さりありがとう ございました。あらためてここにご冥福をお祈りいたします。

~スプリンクラーが設置されました~ 続いて昨年来話が進んでおります、わいわいてい
スプリンクラー設置について報告を申し上げます。
国、都からの助成金を得ながら、法律改正に伴いわいわいていに義務づけられたスプリンクラー
の設置に向けて昨年来様々な手続きを進めてまいりました。業者選定には一般競争入札をする必要
があったのですが、業者の集まりが悪く2回入札をやり直さねばならない状況でしたが、昨年12
月7日に無事3回目の入札で業者が決定し、おそらくこの会報を皆様が手にされる時期には、工事
が完成していると思います。
 このスプリンクラーはパッケージ型自動消火設備といって、簡単に言えば、各部屋に消火器のパ
ッケージを設置して、そこから壁、天井に管を這わせて、火事が起きたら天井から消火剤が散布さ
れる仕組みです。比較的安価に、かつ消火効率の高いシステムであり、またパッケージが利用者や
職員の日常生活の邪魔にならないように、業者と我々で打ち合わせながら工事を実施しております
ので、どうぞご心配なきようお願いいいたします。
また、今後わいわいてい内の避難訓練の計画や、一種の地域交流とも言えますが、地域の防災訓 練への参加、また、だれもがともにの観点から区の防災計画への提言など、NPOもやいが防災に 果たすべき役割があろうかと存じます。スプリンクラー設置を契機に、防災についても今後考えて いきたいと存じます。


~生活の質を落とさないため、いわゆる65歳問題について~

最後に、加藤理事からの提案があり、昨年12月に区に申し入れを行いました。品川区で65歳以 上の障がいのある方々に対して、年齢制限のあるわけでないそれまで適用されていた障害福祉サー ビスよりも、一律に障害者に対するメニューに乏しい介護保険サービスが優先適用されるという指 導がなされている事例が散見されており、区の対応を糾すべきだと言うことで、区内のNPOであ る、アーテム、どりいみんぐおよび、品川区視覚障害者福祉協会と共同で「障害福祉サービスと介 護保険サービスを併用する行政運用について」という要請文を送ったのです。
 この問題は全国で起きており、高齢となった障がい者に対して不自由を強いる悪しき制度運用で
あり、行政による人権侵害の可能性も充分にありうる事例であると考えております。詳細について
は、後にみなさんに報告申し上げることになるかと存じますが、区からの回答書も得まして、適切
なサービス提供に努めること・利用者に適切な案内が行えるよう努めること・職員の質の向上に努
めることの約束はいただきましたが、一律な介護保険サービス適用はしないとの文言はございませ
んでした。障がい者は、年をとると勝手に高齢者という名前に変えられ、さらに不自由を強いられ
る。このような制度運用は当法人の方針からは認めがたいことです。
 区の回答内容が本当に実現されているのか、悪しき運営方針が改善されるのか、これからもこの
問題に注視して参りたいと存じます。
 以上、理事会を代表しましてご報告申し上げました。今年も皆様とともに議論し合い、楽しみ合
えることができましたら幸いに存じます。
※最終ページに四団体の要請書と区からの回答を添付しています。



「ともにいきる」
             生い立ちをみつめ、これからをみつめる

娘 娘・優子の誕生からのこと 辻 喜資
              
今年29歳になる娘優子は平成元年の産まれ。
結婚後暫く子ができなく諦めかけた頃に妊娠がわかるものの、
私は40歳で父親に。大学まで進学するとして卒業は定年後かなどと考えていたりした。
   名前は早くから「ゆう」として妻のおなかに向かって「ゆうちゃん」
と毎日話しかけていた。妻のおなかが大きくなるに「あと 200 日」 「あと 100 日」そして10日前からは一日ごとのカウントダウン。
  そのかいがあったのか、予定日に生まれた。
 今でも忘れずにいるが、医者からは土日の出産は特別費がかかるなどと言われていたが
無事9月22日金曜日 AM11:40 にこの世に生を受ける。
生まれた時から大きくて 3500g 51.5 cm。

同じ日に生まれた子に比べても頭一つ大きかった。

 当日早朝妻から生まれそうだとのことで病院へ行くも医師からは今日は生まれそうにないから
一旦帰宅してはと言われたが、
妻は生まれそうだとのことで様子をみることとし取りあえず入院し
午後に迎えに行くこととして私は帰宅しソファーに横になりウトウトとしていたら
電話があり看護師さんから「生まれました」とのこと。
生まれる前に知らせてくれればいいものをと思いつつ病院に駆けつける。
スヤスヤと寝ていたがまだ実感がわかない。
1週間ほど入院していたが、その間昼夜逆で、日中は寝ているものの夜になると泣きだす。
この声がまた大きい。同じ乳幼児室にいた赤ちゃんには随分迷惑をかけてしまったが、
本人はいたって健康に日ごとに大きくなって3か月検診では 6350g 41.5 cm、
6か月検診時は 8650g 69.8 cmに。抱っこをしていると腕がしびれるほどになる。
親ばかですが毎日が可愛い。
妻には「あなたには可愛いだけでしょうが、私は育児が大変だ」と言われてしまう。
私も妻も地方の出身なので身近に親族がいなく、お手伝いをお願いできる方がおらず
妻がほとんど一人で育児にかかっていたので大変だったに違いない。
しばらくの間はお手伝いさんに家事をお願いした。
情けないのは父親である私で、仕事の忙しさを理由に子育てにはあまり参加していない。
帰宅は遅く土日も出勤や出張などがあり自宅にいる時間が少なく
妻がイライラするのももっともである。優子はそんなことにはお構いなしに毎日が成長。
目も二重になり顔つきも私に似てくる(らしい)体が重たいせいか、
なかなか寝返りもうてなく他のお子さんより遅かったと記憶しているが生後
6か月頃には寝返りもできるようになり、
お気に入りのミニーマウスで遊ぶようになり青い鼻をいつもしゃぶっていた。

娘 優子の誕生からのことを書くことになったのは過日の編集会 議にて利用者の生い立ちについて順に書いてもらおうとなり、 手始めに編集委員でもある辻からとの指名である。 振り返ればあまり子育てに参加していなかった。殆どが妻任せ で果たして最後まで書ききれるか甚だ心もとない。 できれば1回で済ませたかったが長々書いてしまい中々終わり そうにないのですがもう暫くお付き合い下さい。 拙い文章ですがその中から娘とお付き合いいただくヒントを探 していただければと思います。 辻 喜資
 今号から新シリーズのスタート!
わいわいていみんなの歩んできたみちを
ゆっくり知っていきたいと考えています
よろしくお願いいたします☆(編)
お気に入りのミニーマウスと一緒に♡


選挙と障害者
                   フットルース理事長 志子田悦郎(千田好夫)
 私の知り合いに部屋の中での自力歩行はかろうじて可能だが、
外出の際には手押し車や介助車によりかかる必要がある人がいて、
選挙の投票に行くのが難しいという。聞けば投票所になっている
小学校は丘の上にあり、上り坂がキツイらしい。期日前投票をすれば、
もっと楽なところ所で棄権しなくともいいのだが、仕事を抜け出すのが難しいし、
わずかな距離をタクシーに乗るのも抵抗感がある。

 このように、選挙では杖や手動車いすなどを使う単独行動の人が多数棄権していると思われる。
電動車いすの支給や貸与、移動支援があれば行けるが、
その多くの人は福祉政策の対象になりにくい人が多いし、
対象となるのを潔しとしない人もいる。だが棄権は自ら基本的人権を捨てるのに等しい。
棄権を防ぐには自助努力よりも公的支援が必要なのは明らかだ。

 このように選挙に限らず、「自助努力」の呪縛が、障害の比較的軽い人を苦しめている。
障害者の生きがたさを個人の抱える障害のせいにしてしまうのが医学モデルの罪深さだ。
歩行困難者が投票できないことを差別として受けとめ、社会は支援する義務があるはずだ。
この社会モデルの考え方を広めていきたい。

 これに対して、郵送、電子投票ができればいいね、という意見をいただいたことがある。
もちろんそれで「投票」はできるだろうが、それはあくまで緊急避難にすぎない。
インクルージョン(共生社会)の視点からは、一斉に選挙に行くという「お祭り」に参加すること
に意義があると思う。仲間同士で投票に行ってから一緒にランチに行くのも楽しいし、
そうでなくても社会の雰囲気にふれることができる。

 さて、グループホーム「楽し荘」では若い人が多く、
知的障害のある利用者6名のうち5名は土日祭日には実家に帰るので、
選挙へは家族と一緒に出かける人が多い。実家がない1名はスタッフ
と一緒に投票所へ行く。投票自体はみんな一人でしているようだ。
どのように投票をしているのか、できているのかはわからない。しかし、さっきも指摘したよう にオリンピックと同じで、まず選挙という「お祭り」に参加することが保障されなければならない。

 知的障害者の場合には、選挙に限らず、
その意思表示の中身について他者が確認しづらいという社会的制約がある。
コミュニケーションが難しいのは双方に問題があるからなのに、その困難は、
一方的に知的障害者の障害のせいにされてしまいがちだ。

 さらに、それが解決されなければ投票所にさえ行けないとされるのなら、選挙権の否定であり、
本末転倒というべきだ。それでは選挙権に限らず生存権さえ失われかねない。
実際、やまゆり園の事件では意思疎通の困難さが殺す口実にされたのだから。





前回の通信で、選挙権の行使について皆さんどうしているのか知りたい!また、去年の選挙の際に、 高齢者や病人、障がいを持った方達がどのように選挙をしているのかについて、東京新聞などで実際の 行使の過程での困難について記事にしていた。
そんなことで、是非我々の身近な所での苦労などをたずねてみるとか、どんな問題意識でいるのか を知りたいと思い、身近にいた千田さんに声を掛けた訳です。
千田さんは「NPO法人もやい」の会員ではない。運営の責任者であるグル-プホ-ム「楽し荘」の 方々や、身近な知り合いを通しての問題意識からの投稿です・・・。『選挙はお祭りのようなもので、お祭り に参加をするのも保障されなければ...』という、思いがけない、予想しない返答であった。『選挙権の行 使は基本的人権だ、それが侵されてはけない』という、仰々しい言い方でなく、なんだか、肩すかしにあ ったよう。ただ、日常の意思疎通の困難さを楽しく突破しながら、想像(創造)しようとしない・双方の関係 が問題なのである(生存権まで脅かす、やまゆり園事件にまで発展させる!!)と、本質にまで迫ってく る。やはり、彼に投稿願った意味があった。
皆さんは、いかが考えられますか?(石川)


  わいわいていアレコレ・活動日誌
 「個別支援計画」を考える の研修に参加した山本さんから、スタッフ会議で、一つ報告があっ
た。とても興味深いし、考えようによっては、たかが例題ではなさそうなので、
通信にも紹介させてください。

利用者のニーズを考える/ニーズとデマンド、フェルトニーズとノーマティブニーズ
(わかったようでわからなかったり、初めての単語も:ほり)

問題 利用者のニーズは誰が決めることですか?
1 利用者    2 家族    3 支援員(介護者・援助者)   4 理事長   5 その他

 研修の時の答えを教えてもらった。答えがわかってスッとしたが、これって考え続けてもいいこ
とじゃない?みんなで、迷って悩んでいいことじゃない?
おりしも多摩の「あしたや」の長尾さんから、あしたや全員参加の定例会の紹介が私に届いた。 障害ある人ない人みんなの(全員)定例会は第 3 木曜日 10 時から毎月だという。
 いつかどなたかと行ってみたいと思っています。どうかな。

10月29日() 共生共走マラソン
12 24 () クリスマス会
ほりみえこ
当日は朝から大変な防風雨となり、交流会が下神明にある地域センターで開催されました。
思いっきり走ることはかないませんでしたが、パン食い競走や美味しい料理、ライブ演奏でと
っても楽しいひと時を過ごすことが出来ました。
帰りは雨もあがって、すずしい秋風がふんわりきれいな夕日を届けてくれました
アンパン GET でにっこり♪♪
今回もたくさんの人たちに集っていただき、わいわいガヤガヤとたくさんの笑顔と音楽であふれる クリスマスでした。 恒例のお楽しみになりましたヴァイオリン&ハーモニカ&ウクレレの演奏と一緒に、みんなの合唱。 わいわいていの外まで流れてくる歌声、とても美しかったです♪♪ わいわいていスタッフ・李藝さんのおいし~い手料理(今年はトロトロ豚足)!そして、金森さんの ミネストローネがみんなのお腹にしあわせをもたらしてくださいました♪ごちそうさまです!! 皆々様からの飲みものやお菓子などの差し入れでクリスマスの食卓が彩り豊かになりました。 いつもありがとうございます☆ 今回は、金森さんのミネストローネに感動した編集委員深町の要望で、ミネストローネのレシピと エピソードを語っていただきました。次ページに続きます!



ミネストローネの作り方等について 金森 好昭
昨年の 12 月 24 日(日)のわいわいていでのクリスマスパーティーでのミネストローネですが、 先ずは煮込みが足りなかった点を反省し、謝ります。 “口は禍の門”とはその通りでありまして、ミネストローネを作ることになった経過は、同 10 月 19 日(木)、わいわいていで、もやい通信の編集の打合せの時、たまたま映っていたTVの料理番 組から、「私は家でミネストローネを作ることがあるのですよ、子供が小学生の頃、野菜を食べな い時があった為」と話してしまった上、今回の展開となったのでした。
ミネストローネとは
イタリア語で、スープを意味します。 ラテン語の、『minisrare』(給仕する)意だそうです。 主にトマトを使ったイタリアの田舎料理の野菜スープです。 決まったレシピはなく、冷蔵庫に残った野菜の活用と気軽に思って下さい。

🍴作り方(食材、量はお好みです) ホールトマト(缶詰)、ニンニク、玉葱、オリーブオイル、ベーコン、ブイヨン、
 ニンジン、キャベツ、ジャガイモ、等の好みの野菜を用意。
1 材料をざく切り、もしくは一口大に刻んでおく。 ニンニクは粗みじん切りにしておく。
2 1のニンニクをオリーブオイルで炒める。
3 ニンニクの色がついたら、刻んだ玉葱を加えて炒める。 4 玉葱に火が通ったら、他の野菜を加えて炒める。
5 全体に火が通ったら、水・ブイヨン・ローリエ(1枚)

   塩・コショー、パルメザンチーズを入れる。
 また、途中でアクを取ります。
 他の野菜として、セロリ、ズッキーニ、さやいんげん、ペンネ、豆缶など
 お好みで、あれば入れてください。
 出来れば赤ワインを入れると味に深みが出ます。
※気軽な気持ちで何回か作って、味の向上を目指して下さい。
シメはリゾットにして
ごちそう様でした!


2018 2 4 () だれもがともにもちつき大会
暦は立春の 2 月 4 日。朝はちらちら雪が舞っていましたが、もちつき大会スタートと同時にポカ ポカ陽気になりました。ステージでは沖縄民謡や琉球踊り・レゲエなどなど。にぎやかなもちつき 大会が催されました。「なまずバンド」でわいわいていもステージ出演しました!
  つきたてのおもちを、
  あんこときなこお雑煮で
  美味しく味付けしました!

シネマ紹介
   ~「もうろうをいきる」~
亀山さん 李さん お手伝いに駆けつけてくれました🎵
   なまずバンド
   子供たちも元気に
   いっぱい歌って踊って
   盛り上げてくれました
4月1日(日)13:00~ お花見予定してま~す! またお知らせします
 もやいの年末お楽しみ会に、星野さんのバイオリン演奏があった。
曲目は「糸」。思い出した。
今はほぼ休止状態だが、障害の夫をもつ妻たちのネットワーク、生糸の会のテーマソング、
なつかしかった。演奏はあたたかな音色で、とても癒された。
抜群の笑顔は、松山理事長の伴奏のおかげだろうな。すてきだった。
 私は途中からの参加だが、生糸の会は、4人の女性が立ち上げた。夫が全盲だったり、盲ろうだ
ったり、ハム?という病気だったり、脊損だったり。
もうろうをいきる の映画は、その生糸の会の投稿で知った。肝いりバリアフリー映画館チュプ キ(JR 田端下車)に出かけた。
 とても気持ちに染みいるなんともいえない映画だった。
それで、わいわいてい女性スタッフルームにパンフをおいた。
もうろうをいきる
この題名もまた、ひらがなで綴られている。 これを観てほれこんだ横浜の「シャロームの家」の小堀さんが DVD を買って、夫が借りてきた。 パンフもついていたので、この原稿を書くために私はコピーした。感じるところはいっぱいだけど、 うまく言葉で表現できないと思ったから。以下、パンフから。 「本当にいろんな思いを背負いながら今までやってきたんだろうな」「姉は私のことを妹かどうか 分かっているかどうかも分からないけども、でも一緒にいることに意味がある」 「佐渡島の渡邉さん、1 人暮らし。大晦日に仏壇に手を合わせて缶ビールをシュポって開けて」 「本当に人が生きるってこういうことなんだなあ」「村岡さんが大根サラダと焼きそば。食べ物が 質素」「昔の日本人は質素だったし素朴だったし、でも幸せだったんだ」 「人間にとって幸せの本質って、人間関係の中にあるのかな」。 全国各地に、もうろうをいきる1万 4 千人。

映画は、目が見えなくなって 20 年来やっている遠目塚さんの洗濯干しから始まる。 上映会をやりたいな。DVD は私的環境で観るの限定があるから、宣伝はできないけど、 わいわいていはおうち。いつか、みんなともう一度みるつもり。
ほりみえこ



お知らせ・編集後記 ~あとがき~
前回が 10 月発行だったから、1 月発行を目指していたが、わいわいていの現場で苦労している 副編集長が「利用者の成長過程から」というテ-マを思い立ち、投稿要請を今年になってから要請 するという形になり、締め切りが1か月近くおそく 1 月末になってしまった。したがって次回は早 めに発行すると言うことで 4 回をクリア-したいと思います。
 松山理事長のあいさつでも触れていますが、
わいわいていではスタッフも住人の足立さんの気持ちを想い図りながらの毎日を過ごしております。
今は、感情豊かで家族思いの彼がお父さん中心の新しい環境に慣れていく過程です。
先日は、お父さんと山本さんとの共同作業での初めての散髪が成功しました。

 そして、防災対策としてのスプリンクラ-の工事。大がかりで高価な器械。
札幌での火災とスプリンクラー問題がメデイアを騒がす。
火災は他人事でないが火の元がないそれぞれの部屋がスプリンクラ-で占められ狭くなる。
なんだか変だが。行政の安心と責任からの矛盾を感ずる。
 この間は、旧優生保護法の時代に行われた障害を持った方達への不妊手術の問題が。
それも本人が小さい時に本人意思と関係なく行われたという。
それを裁判で基本的人権の侵害として訴えた人が出てきた。
本人同意なく強制的にされたのである。
つい、この間までの国家による非人権的差別的な扱いで、
強制的な手術が肉体的にも更なる被害も与えたとか。
北海道とかでは数を競うくらいであったという資料も出てきていて、
日本国家、社会の非人権的な風潮、優性思想の根深さにあきれ果てる。
家族と一緒に謝罪を求めての闘いである。ドイツはヒットラ-時代に行い謝罪をしたはず。
 皆さん、今回から始まった、利用者の成長過程の話と写真を見られましたか。
今を思わせるおしゃまでお澄ましの優子さんの写真。
写真撮るよの声掛けにポ-ズでこちらを向く。確かに親ばかチャンリン!デレデレな感じ!!
ほほえましくも羨ましい。愛情いっぱいの声掛けでの親子の関係が
今につながる。また、その想像から、ヒントを貰う。顔つきも私に似てくる(らしい)・・は男親
らしいエピソード!これからも楽しみ。待ってます。

 活動日誌。  個別支援計画の問題はどうですか?頭の体操だね・・。
クリスマス会のミネストロ-ネ。編集委員の金森さんも、なかなか、やりますね。
まだまだ発展途上で、町内会長に、編集委員に、そして、今いろいろ勉強中もありで・・・次が楽
しみ。ところで、今年のなまずバンドは、殆ど皆さんが参加。「骸骨が踊るよ!」は特に人気!大
沼君は骸骨風のTシャツを着てマイクの前で歌い、幸恵さんは大きな動作でアシ踏み。大ちゃんも
仲間入り。スタッフも一緒に踊り足踏み・・。今書いている時もあの楽しい雰囲気を思い出す。来
年は全員参加を目指そう。

 ほりみえこさんの「もうろうをいきる」の中に、障害の夫をもつ妻たちのネットワ-ク、生糸の
会が紹介されていた。中島みゆきの、「糸」という歌と同時に、妻たちのやさしさと苦労がしのば
れる。堀さんの生き方も・・・。餅つきの際に隣に居た献身的な妻の姿がつながる・・。
 わいわいていのスタッフも多様性と豊かな広がりを持ちつつある。法人に支えられて研修を受け
ていた二人は試験にも合格して資格を無事取得したようだし・・・。(編集長・石川)


☆NPO もやい会員募集中☆
NPO もやいは障がいをもった方が地域の中であたりまえに生活できる場づくりを目指しています。 運営協力、地域イベントへの参加等、一緒に活動しませんか。
正会員:入会金 3000 円、年会費 12000 円 賛助会員(個人):年会費 3000 円 賛助会員(団体):会費 10000 円
銀行口座:みずほ銀行 馬込支店 口座番号(普)1790330 NPO もやい松山 郵便振替口座:0130-5-323241 特定非営利活動法人 エヌピーオーもやい この通信へのお問い合わせは〒140‐0015 東京都品川区西大井6-9-3

TEL /FAX03‐5709‐5587 メール/moyai@west.cts.ne.jp




資料1要請文
品川区長 様
2017 年 12 月 12 日
         品川区視覚障害者福祉協会会長 寺島政博
    特定非営利活動法人どりいみんぐ代表理事 加藤 孝
特定非営利活動法人エヌ・ピー・オーもやい代表理事 松山 毅
      特定非営利活動法人アーテム代表理事 志子田悦郎
障害福祉サービスと介護保険サービスを併用する行政運用について
(要請)
 時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼
申し上げます。また、区民の福祉の向上に日々励むご努力に心より敬意を表します。
 さて、視覚障害を有する人が介護保険を利用する際、従前利用していた障害福祉サービ
ス(同行援護)が全て打ち切られる事例が昨今見受けられます。区としてこのことはご存
知でしょうか。
 この件につきまして、はなはだ不適切な扱いと言わざるをえません。併用関係について
は厚労省から種々の通知等が発令されています。その中で、同行援護に関しては介護保険
にはない障害者を対象にしたサービスなのでそのまま算定可能と解説しています。
 つきましては、人権尊重都市を理念としている区行政に下記の事項について要望する次
第です。

1 障害福祉サービスから介護保険(65 歳以上)に移行する際、また併用する際それまで の障害福祉サービスのレベルを維持してください(厚労省の通達等を踏まえてくださ い)。
2 高齢者福祉課の窓口で障害者が介護保険の相談に来所した際「介護保険を利用すると 障害サービスは全て利用できなくなる」との誤った説明はしないでください。その際、 相談者に対しては厚労省の通達の趣旨を説明し、相談者の意向を十分受けとめてくだ さい。
3 職員(委託先の介護支援センター及び障害者相談支援センターの職員も含め)の資質 の向上に努めてください。
回答は 12 月 28 日までに文書にてお願い致します。なお回答につきましては、公表させ ていただきます。
以上、よろしくお願い致します。
-9-
資料2回答
品川区視覚障害者福祉協会会長 寺島政博 様
特定非営利活動法人どりいみんぐ代表理事 加藤 孝 様
特定非営利活動法人エヌ・ピー・オーもやい代表理事 松山 毅 様
特定非営利活動法人アーテム代表理事 志子田悦郎 様」
品川区福祉部長 長尾文子
障害者福祉サービスと介護保険サービスを併用する行政運用について(回答) 日頃より、品川区福祉行政へのご理解とご協力をいただきありがとうございます。
さて、障害者福祉サービスと介護保険サービスを併用する行政運用について ご要望いただきました以下の 3 点について、下記のとおり回答いたします。
記 1障害福祉サービスから介護保険に移行する際、また併用する際それまでの障害福祉サー
ビスのレベルを維持してください。
(回答) 「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(以下「障害者総合支援法」 という。)」に基づき、障害の状態を鑑みて介護保険法の規定による介護給付が利用できる ときは介護保険法による介護給付を優先して適用しています。その際に、障害福祉サービ スにおいて提供されてきた支援の内容等を評価し、ご本人の状態に合わせ適切な支援が提 供されるよう調整します。
2高齢者福祉課の窓口で障害者が介護保険の相談に来所した際「介護保険を利用すると障
害サービスは全て利用できなくなる」との誤った説明はしないでください。その際、相談
者に対しては厚労省の通達の趣旨を説明し、相談者の意向を十分受けとめてください。
(回答) 障害者総合支援法に基づく自立支援給付と介護保険制度との適用関係等については、
各々の制度における適用解釈への疑義が生じやすいことから、厚生労働省からの通知、留
意事項通知等が発出されています。区では、高齢障害者への支援について、品川区におけ
る運用のとりまとめを行う取り組みを進めています。高齢者関係の支援者と障害者関係の
支援者が協議して、制度の趣旨を理解し、ご利用者への適切なご案内が行えるよう努めて
まいります。
3職員(委託先の介護支援センター及び障害者相談支援センターの職員も含め)の資質の 向上に努めてください。
(回答) 区では、品川区カレッジ等を通じて、高齢障害者への支援について研修を設定し、高齢者、 障害者の支援に関わる支援者を対象に理解を深める機会としています。 今後も高齢障害者への支援での取り組みを共有化する場を設け、継続的に資質向上を図っ ていけるよう努めてまいります。
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品福障収 第 243 号 平成 29 年 12 月 22 日